「退職代行を使わなければ辞められないのだろうか」——そう悩んでいる方に、まずお伝えしたいことがあります。退職届は、自分で出せます。
退職代行サービスを運営している私たちが言うのも不思議に聞こえるかもしれません。でも、これは事実です。退職届の書き方を知り、提出方法を理解し、法律が味方であることを知れば、自分の力で退職届を出すことは十分に可能です。
この記事では、退職届の書き方から提出先、提出方法、上司への伝え方まで、自分で退職するために必要な情報をすべてお伝えします。
退職届の書き方——テンプレートと記載例
退職届に決まった書式はありません。法律上、退職の意思が伝われば形式は自由です。ただし、後々のトラブルを避けるために、以下の項目を含めることをおすすめします。
退職届に書くべき項目
- 表題:「退職届」(「退職願」ではなく「退職届」にする)
- 本文:退職の意思表示と退職日
- 提出日:退職届を書いた日付
- 所属部署・氏名:自筆で署名
- 宛先:会社の代表者名(社長宛が一般的)
退職届のテンプレート
退職届
私儀、このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたします。
令和○年○月○日
○○部 ○○課 氏名 ○○ ○○ 印
株式会社○○○○ 代表取締役 ○○ ○○ 殿
退職理由は「一身上の都合」で構いません。詳しい理由を書く必要はなく、会社に理由を説明する法的義務もありません。
「退職届」と「退職願」の違い:退職届は「退職します」という一方的な意思表示であり、届いた時点で効力を発します。退職願は「退職したいのですが」というお願いであり、会社が承諾しなければ成立しません。確実に退職するなら「退職届」を使いましょう。
退職届の提出先——誰に渡せばいいのか
退職届の提出先は、一般的に以下のいずれかです。
- 直属の上司:最も一般的な提出先。まず直属の上司に渡すのがマナーとされています
- 人事部・総務部:上司に渡しにくい場合、人事部に直接提出しても法的に問題ありません
- 会社の代表者:中小企業で人事部がない場合は、社長宛に提出します
法律上、退職届は「会社に届く」ことが重要であり、誰に手渡すかについて厳格な決まりはありません。直属の上司に渡すのが気まずい場合は、人事部に直接持っていくことも、郵送で送ることも可能です。
退職届の提出方法——手渡し・郵送・メール
退職届の届け方には、主に3つの方法があります。いずれも法的に有効です。
方法1:手渡し
最もオーソドックスな方法です。上司に「お話があるのですが」と声をかけ、個室や会議室など落ち着いた場所で退職届を渡します。
手渡しの手順
- 退職届を封筒に入れる(白い封筒、表に「退職届」、裏に所属・氏名を記載)
- 上司に「お話があります」と個別面談を依頼する
- 退職の意思を口頭で伝えた上で、退職届を手渡す
- コピーを手元に保管しておく
方法2:郵送
出社が難しい場合や、上司と顔を合わせたくない場合に有効です。普通郵便で送っても法的に有効ですが、届いた記録を残したい場合は特定記録郵便を利用しましょう。
方法3:メール(PDF添付)
退職届をPDFにして、会社のメールアドレスに送ることも可能です。メールの場合、送信記録が自動的に残るため、「届いていない」と言われた場合の証拠にもなります。
どの方法でも有効です:民法97条(意思表示の到達主義)により、退職届は会社に「届いた」時点で効力を発生します。届け方に法律上の制限はなく、手渡し・郵送・メールいずれでも有効です。
民法627条——退職届を出してから2週間で辞められる
退職届を提出した後、実際にいつ退職が成立するのかを知っておきましょう。
民法627条1項は、期間の定めのない雇用契約(正社員など)について、次のように定めています。
民法627条1項:当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
つまり、退職届が会社に届いてから2週間で退職が成立します。会社の承諾は一切必要ありません。上司が「認めない」と言っても、人事が「受理しない」と言っても、法律上は2週間で退職が確定します。
就業規則に「1ヶ月前に届け出ること」と書いてある会社もありますが、民法627条は労働者保護の規定であり、就業規則よりも優先されるというのが通説です。2週間で退職できることは法律が保障しています。
上司への伝え方——具体的なセリフ例
退職届を出す前に、まず口頭で退職の意思を伝えるのが一般的です。ここでは、場面別のセリフ例を紹介します。
切り出し方
セリフ例
「お忙しいところ恐縮ですが、今後のことについてご相談があります。お時間をいただけますでしょうか。」
→ 個室や会議室に移動してから、本題に入りましょう。
退職の意思を伝える
セリフ例
「突然のご報告で申し訳ございません。一身上の都合により、○月○日をもって退職させていただきたく、退職届をお持ちしました。」
引き止められた場合
セリフ例
「お気持ちはありがたいのですが、よく考えた上での決断です。気持ちは変わりません。」
「ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、退職の意思は固まっております。」
大切なのは、退職の「相談」ではなく「報告」として伝えることです。「辞めようと思っているのですが……」ではなく、「退職します」と明確に伝えましょう。
この記事を読んで、自分で退職届を出せたなら
それが一番です。自分の力で一歩を踏み出せたなら、退職代行は必要ありません。
でも、もしこの記事を読んでもなお「頭ではわかっているのに、身体が動かない」「上司の顔を想像すると手が震える」——そんな状態にいるなら、自分を責めないでください。
退職エクスプレスは、どうしても自分では動けない方のために、退職届の作成・送付・電話通知をまるごと代行します。パート・アルバイト9,800円、正社員・契約社員12,800円。LINE完結・即日対応・全額返金保証付きです。
自分で退職届を出すためのチェックリスト
最後に、退職届を自分で出すまでの流れをまとめます。
退職までのステップ
- 退職届を作成する(テンプレートに沿って記入)
- 退職届のコピーを手元に保管する
- 提出先を決める(直属の上司・人事部・郵送など)
- 上司に面談を依頼し、退職の意思を伝える
- 退職届を手渡す(または郵送・メールで送付する)
- 退職届が届いた日から2週間後に退職が成立
- 引き継ぎ資料を作成し、貸与品を返却する
- 離職票・源泉徴収票などの必要書類を受け取る
退職届を自分で出すのは、決して難しいことではありません。書いて、渡す。それだけのことです。
この記事が、あなた自身の力で退職届を出すための助けになれば幸いです。自分でできるなら、それが一番。でも、もしどうしても一歩が踏み出せないなら、退職エクスプレスがお手伝いします。あなたのペースで、あなたの選択を応援しています。
よくある質問
退職届は手書きでないとダメですか?
退職届は手書きでもパソコン作成でも法的に有効です。ただし、署名欄は自筆で書くのが一般的です。法律上、退職届の形式に厳格な決まりはなく、退職の意思が明確に伝われば有効とされます。
退職届を出してからどのくらいで辞められますか?
民法627条により、期間の定めのない雇用契約(正社員など)の場合、退職届が会社に届いてから2週間で退職が成立します。会社の承諾は不要です。
退職届を受け取ってもらえない場合はどうすればいいですか?
退職届は手渡しでなくても有効です。郵送やメール(PDF添付)で送ることもできます。届いた事実があれば意思表示は成立します(民法97条)。それでも困難な場合は、退職代行サービスの利用も選択肢の一つです。
