心身の限界を感じている。このままでは倒れてしまう。でも、「休職」と「退職」どちらを選ぶべきかわからない——。
休職にも退職にも、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらが正解かは、あなたの状況によって異なります。この記事では、両方の選択肢を客観的に比較し、判断基準をお伝えします。焦って決める必要はありません。まずは情報を整理しましょう。
休職のメリットとデメリット
休職のメリット
- 会社に籍が残る:休職中は在籍扱いのため、回復すれば復帰できる。転職活動の必要がなく、社歴が途切れない
- 傷病手当金を受給できる:健康保険加入者が病気やケガで働けない場合、標準報酬日額の3分の2が最長1年6か月支給される
- 社会保険が継続される:健康保険・厚生年金はそのまま継続(ただし自己負担分は発生)
- 判断を急がなくてよい:心身が回復してから「復帰か退職か」を冷静に判断できる
休職のデメリット
- 復帰へのプレッシャー:「いつ戻れるのか」「戻っても居場所があるのか」という不安が療養の妨げになることがある
- 休職期間の限度がある:就業規則で定められた期間(3か月〜2年程度が多い)を超えると退職または解雇となる場合がある
- キャリアへの影響:昇進・昇格に影響が出る可能性。復帰後に配置転換されるケースもある
- 社会保険料の自己負担:休職中も健康保険料・厚生年金保険料の本人負担分は発生する(給与がない場合は別途支払いが必要)
- 原因が職場にある場合の限界:休職して回復しても、同じ職場に戻れば再発するリスクがある
退職のメリットとデメリット
退職のメリット
- 完全なリセットができる:ストレスの原因から完全に離れることで、根本的な回復が見込める
- 転職活動を自由にできる:在籍中は転職活動がしづらいが、退職後は時間的・心理的な制約がなくなる
- 復帰のプレッシャーがない:「いつ戻るか」を気にせず、回復に専念できる
- 失業保険を受給できる:雇用保険に加入していた期間が条件を満たせば、失業保険を受給できる
退職のデメリット
- 収入が途絶える:退職後すぐには収入がなくなる(失業保険には待機期間・給付制限がある場合も)
- 社会保険の切り替えが必要:国民健康保険・国民年金への切り替え、または任意継続被保険者制度の手続きが必要
- 社歴が途切れる:履歴書に空白期間が生じる(ただし、療養のための空白は面接で正直に説明すれば問題ないケースが多い)
- 後戻りできない:一度退職すると、同じ会社に戻ることは基本的に難しい
比較表|休職と退職を一目で比べる
| 項目 | 休職 | 退職 |
|---|---|---|
| 会社との関係 | 在籍のまま | 完全に離れる |
| 収入 | 傷病手当金(給与の約2/3) | 失業保険(条件あり) |
| 社会保険 | そのまま継続 | 切り替え手続きが必要 |
| 復帰の可能性 | あり | 基本的になし |
| 精神的な負担 | 復帰のプレッシャー | 将来への不安 |
| ストレス源との距離 | 一時的に離れる | 完全に離れる |
| 判断の猶予 | 回復後に再判断できる | 後戻りは難しい |
判断基準|あなたはどちらを選ぶべきか
「正解」はありませんが、状況に応じた判断の目安をお伝えします。
休職を選ぶべきケース
- ストレスの原因が一時的なもの(特定のプロジェクト、一時的な人間関係の問題等)
- 会社の休職制度が整っており、復帰実績がある
- 仕事自体は好きだが、今は心身が追いついていない
- 異動やチーム変更の可能性がある
- 転職先の目途が立っておらず、経済的な不安が大きい
退職を選ぶべきケース
- ストレスの原因が構造的で改善の見込みがない(慢性的な長時間労働、組織的なパワハラ等)
- すでに休職を経験したが、復帰後に再発した
- 「復帰しなければ」というプレッシャーが回復の妨げになっている
- 会社への信頼を完全に失っている
- 主治医から「環境を変えること」を勧められている
「まず休職してから退職を考える」という安全策
迷っている場合は、「まず休職→回復してから退職を判断する」というステップが安全です。
理由はシンプルです。心身が消耗している状態で重大な判断をすると、後悔する可能性が高いからです。休職して心身が回復すると、「やっぱり復帰しよう」と思えることもあれば、冷静に「この会社は自分に合わない」と判断できることもあります。
休職中に退職を決めた場合の流れ
- 主治医と相談し、退職の意思を確認する
- 退職届を作成する(休職中でも退職届は提出できます)
- 会社の人事部に退職届を提出する(郵送またはメールでも可能)
- 退職届到達から2週間で退職成立(民法627条)
休職中で会社に退職届を出しに行く気力がない場合は、退職代行サービスの利用も選択肢です。
ケース:休職3か月後に退職を決めたIさん(33歳・SEプログラマー)
Iさんは過重労働とパワハラにより適応障害を発症し、3か月間休職しました。休職中に心身は徐々に回復しましたが、「あの職場に戻る」と考えるだけで動悸がする状態は変わりませんでした。
主治医とも相談し、退職を決意。しかし休職中に上司に電話で退職を告げる気持ちの余裕はなく、退職エクスプレスに依頼。退職届はメール・電話通知・郵送で人事部宛に送達され、Iさんは休職期間中にそのまま退職が成立しました。
退職後3か月間の療養を経て、現在はリモートワーク中心の会社に転職。「休職中に焦って復帰しなくてよかった」と語っています。
休職中でも、退職の手続きはお任せください
退職エクスプレスなら、LINEで相談するだけ。退職届の作成・送付・電話通知をまるごと代行します。パート・アルバイト 9,800円、正社員・契約社員 12,800円。即日対応・全額返金保証付き。
まとめ:どちらを選んでも、あなたの判断は正しい
休職と退職、どちらにもメリットとデメリットがあり、「絶対にこちらが正しい」という答えはありません。大切なのは、あなた自身の心身の状態と、職場環境の現実を正直に見つめることです。
迷ったら、まずは心療内科の主治医やカウンセラーに相談してください。専門家の意見を聞いた上で、自分にとって最善の選択をしましょう。
どちらを選んだとしても、それは「弱さ」ではなく「自分を守るための行動」です。あなたの判断を、誰も否定する権利はありません。
よくある質問
休職中に退職することはできますか?
はい、できます。休職中であっても退職届を提出する権利は変わりません。民法627条により、退職届が会社に届いてから2週間で退職が成立します。休職中に出社して退職届を出す気力がない場合は、退職代行サービスを利用して郵送・メール・電話通知で退職届を送達することも可能です。
休職したら傷病手当金はいくらもらえますか?
傷病手当金の支給額は、標準報酬日額の3分の2です。たとえば月給30万円の方であれば、1日あたり約6,667円、月額で約20万円が支給されます。支給期間は最長1年6か月です。健康保険に加入していることが条件で、国民健康保険の場合は原則として対象外です。
休職と退職、先にどちらを検討すべきですか?
一般的には「まず休職してから退職を判断する」方が安全です。休職中は傷病手当金を受給しながら療養に専念でき、回復後に復帰するか退職するかを冷静に判断できます。ただし、職場環境そのものが原因で復帰のプレッシャーが大きい場合は、退職を先に決断することも選択肢のひとつです。
