退職代行を利用して退職届を送達した後、「これから何をすればいいの?」と不安を感じる方は多いです。退職届の送達はゴールではなく、退職後にはさまざまな手続きが待っています。
この記事では、退職代行を利用した後にやるべきことを時系列で完全ガイドします。健康保険や年金の切り替え、失業保険の申請、離職票の受取り、転職活動まで、漏れなく解説します。
退職届送達後すぐにやること
退職届が会社に届いた後、まずやるべきことを整理します。焦る必要はありませんが、早めに対応しておくと安心です。
会社の貸与物を郵送で返却する
会社から借りているものは、郵送で返却します。出社する必要はありません。返却すべき代表的なものは以下の通りです。
- 健康保険証:退職日の翌日に資格喪失するため、速やかに返却
- 社員証・IDカード:セキュリティ上、早めに返却
- 会社のPC・携帯電話:データを初期化して返却
- 制服・作業着:クリーニングして返却するのがマナー
- 名刺(自分のもの・もらったもの):会社の資産のため返却
- 通勤定期券:会社負担で購入していた場合は返却
返却方法:郵送で返却する場合は、レターパックや宅配便など追跡可能な方法で送りましょう。「返却していない」というトラブルを防ぐため、送付物のリストを同封し、追跡番号を控えておくことをおすすめします。
私物の回収を依頼する
会社に私物が残っている場合、退職届に「私物を着払いで自宅に郵送してください」と記載しています。会社から私物が届いたら、内容を確認しましょう。重要な私物が含まれていない場合は、退職代行サービスを通じて再度依頼することもできます。
会社からの連絡への対応方針を決める
退職届には「本人への直接連絡はお控えください」と記載していますが、会社から連絡が来る可能性はゼロではありません。連絡が来た場合の対応方針をあらかじめ決めておきましょう。基本的には応答する義務はありません。
退職後14日以内にやること|健康保険・年金
退職後に最も急ぐ手続きは、健康保険と年金の切り替えです。退職日の翌日から14日以内に手続きを行う必要があります。
健康保険の切り替え
退職すると、会社の健康保険の資格を喪失します。以下の3つの選択肢があります。
選択肢1:国民健康保険に加入する
住所地の市区町村役場で国民健康保険に加入します。退職日の翌日から14日以内に手続きが必要です。保険料は前年の所得に基づいて計算されます。手続きには健康保険資格喪失証明書(会社から届く)、マイナンバーカード、身分証明書が必要です。
選択肢2:任意継続被保険者になる
退職前の会社の健康保険を最長2年間継続できます。退職日の翌日から20日以内に手続きが必要です。保険料は全額自己負担(在職中は会社と折半)になりますが、扶養家族がいる場合は国民健康保険より安くなるケースがあります。
選択肢3:家族の扶養に入る
配偶者や親の健康保険の扶養に入ることも可能です。年収が130万円未満(60歳以上は180万円未満)であることが条件です。扶養に入れば保険料の自己負担はありません。
国民年金への切り替え
会社員は厚生年金に加入していますが、退職すると国民年金に切り替える必要があります。住所地の市区町村役場で手続きを行います。退職日の翌日から14日以内が期限です。
保険料の支払いが厳しい場合は、免除制度や納付猶予制度を利用できます。失業中の場合は「特例免除」が適用されるため、離職票やハローワークの受給資格者証を持参して申請しましょう。
退職後1か月以内にやること|失業保険の申請
失業保険(雇用保険の基本手当)を受給するためには、ハローワークでの手続きが必要です。
離職票を受け取る
失業保険の申請には離職票が必要です。離職票は退職後10日〜2週間程度で会社から届くのが一般的です。届かない場合は、ハローワークに相談してください。会社には退職後10日以内にハローワークに届け出る義務があります(雇用保険法施行規則7条)。
ハローワークで求職の申込をする
離職票を持ってハローワークに行き、求職の申込を行います。この日が受給開始日の起算点になりますので、離職票が届いたらできるだけ早く手続きしましょう。持ち物は以下の通りです。
- 離職票-1、離職票-2
- マイナンバーカード(または通知カード+身分証明書)
- 写真2枚(縦3cm×横2.4cm)
- 預金通帳またはキャッシュカード
- 印鑑
待期期間と給付制限
自己都合退職の場合、ハローワークへの届出後7日間の待期期間があり、さらに原則2か月間の給付制限期間があります。つまり、最初の失業保険が振り込まれるのは届出から約2か月半〜3か月後です。この間の生活費を確保しておくことが重要です。
注意:パワハラや長時間労働が退職理由の場合、ハローワークで「特定受給資格者」として認定されれば、2か月の給付制限なしで失業保険を受給できます。退職理由に関する証拠(メール、勤怠記録、診断書など)を持参してハローワークに相談してください。
退職後の不安も事前に解消できます
退職エクスプレスでは退職届の送達だけでなく、退職後の手続きについてもLINEでサポート。パート・アルバイト9,800円、正社員・契約社員12,800円。
退職後にもらえる書類一覧
退職後に会社から届く書類を確認しましょう。届かない場合は早めに対処することが重要です。
- 離職票:失業保険の申請に必要。退職後10日以内に会社が発行する義務あり
- 源泉徴収票:確定申告や転職先での年末調整に必要。退職後1か月以内に発行義務あり
- 雇用保険被保険者証:転職先に提出。会社が保管している場合に返却される
- 年金手帳:会社が保管している場合に返却される
- 健康保険資格喪失証明書:国民健康保険への加入手続きに必要
- 退職証明書:転職先から求められた場合に必要。労働基準法22条により請求可能
書類が届かない場合の対処法
退職後2週間以上経っても書類が届かない場合は、以下の対処法を取りましょう。
離職票が届かない場合は、ハローワークに相談してください。ハローワークから会社に対して発行を促す連絡をしてもらえます。源泉徴収票が届かない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出」を提出することで、税務署から会社に対して発行を指導してもらえます。
退職後の転職活動
退職後は転職活動を始めましょう。退職代行を使ったことが転職に不利に働くことはありません。
転職活動の始め方
ハローワークでの求職申込と並行して、転職サイトや転職エージェントを活用しましょう。在職中の転職活動に比べ、面接のスケジュール調整がしやすいメリットがあります。
退職理由の伝え方
面接で退職理由を聞かれた場合、退職代行を利用したことを伝える必要はありません。「一身上の都合」「キャリアアップのため」「新しい環境でチャレンジしたい」など、前向きな理由を伝えましょう。
ブランク期間の説明
退職後にブランク期間がある場合は、「資格取得の勉強をしていた」「体調を回復させていた」「キャリアを見つめ直す時間を取っていた」などと説明するのが効果的です。短期間のブランクは面接で問題視されることはほとんどありません。
退職後にやってはいけないこと
退職後にトラブルを避けるため、以下の行動には注意してください。
- SNSで退職の経緯や会社の悪口を書き込まない
- 会社の機密情報や顧客情報を持ち出さない
- 競業避止義務がある場合は同業他社への転職に注意する
- 健康保険証を退職後に使用しない(資格喪失後の使用は返還請求の対象)
- 年金や健康保険の切り替え手続きを放置しない
まとめ:退職代行を使った後は、貸与物の返却、健康保険・年金の切り替え(14日以内)、離職票の受取り、失業保険の申請を順番に進めましょう。書類が届かない場合はハローワークや税務署に相談してください。転職活動では退職代行を使ったことを伝える必要はなく、転職に不利になることもありません。
よくある質問
退職代行を使った後、会社に行く必要はありますか?
いいえ、出社する必要はありません。会社の貸与物(社員証、PC、制服など)は郵送で返却できます。私物も会社から郵送してもらうよう退職届に記載しています。
退職後の健康保険はどうなりますか?
退職日の翌日から健康保険の資格を喪失します。国民健康保険に加入するか、退職前の健康保険を任意継続するかを選択します。手続きは退職後14日以内に行う必要があります。
離職票はいつ届きますか?
通常、退職後10日〜2週間程度で届きます。届かない場合はハローワークに相談してください。会社には退職後10日以内にハローワークに届け出る義務があります(雇用保険法施行規則7条)。
退職後に会社から連絡が来ることはありますか?
退職届に「本人への直接連絡はお控えください」と記載していますので、通常は連絡が来ません。万が一連絡が来た場合でも、応答する義務はありません。
